スポンサードリンク

お宮参りとは

 お宮参りとは、正式には初宮参りと呼ばれ、赤ちゃんが健やかに生後一ヶ月目を無事に迎えたことを、産土神(うぶすながみ)に報告するために、神社にお参りすることを指します。産土神とは生まれた土地を領有、守護する神、あるいは本貫(先祖の発祥地)に祀られている神のことで、単に産土とも呼ばれている日本人の郷土意識と強く結びついた信仰でもあります。

 かつては、氏神さまに参拝して新しい氏子(うじこ)として、神さまの祝福とお産の忌明けの儀式の意味合いが強かったのですが、現在は、赤ちゃんが何事もなく健やかに生後一ヶ月を迎えることができた感謝と、これからの赤ちゃんの健康な成長を願う意味合いが主なものとなりました。また、お宮参りの際には、母親ではなく父方の祖母が赤ちゃんを抱いてお宮参りを行うという風習があります。これは、当時はお産が穢れたものという考え方があり、その考えが元で忌明けが済んでいない母親ではなく、父方の祖母が赤ちゃんを抱いてお参りするという風習となったようです。しかし、見方を変えてみると、産後の母親を気づかった意味合いが含まれていたような気もしますね。今日では、父方の祖母ではなく、母方の祖母も立ちあうお参りも一般化してきました。

 お宮参りから帰宅後、仕出しの料理を頼んだり、お宮参りの後、外食に行ったりして、お食事会的な祝い膳を身内で行うことも多いようです。その後、家族写真をお宮参りの記念として撮影するのもいいでしょう。ただし、お母さんと赤ちゃんが疲れないように注意しましょう。

 地域によっては、お宮参りに行く前後に近隣の知人や親類、お世話になった人々の自宅に伺い、赤ちゃんの紹介を兼ねて挨拶回りをしながら、紅白餅、お赤飯、お菓子などを配るところもあります。

 近隣に挨拶回りをしている時、赤ちゃんのお祝い着の紐に、飾りつけをする、でんでん太鼓、犬張り子、扇子、金封などの飾り物を用意し、結びつける地域もあるようです。

お宮参りの参り方

参拝のみの場合

 神前まで赴き、お賽銭を投げ入れ拝礼し、赤ちゃんの無事な誕生のお礼と健やかな成長を祈願して帰るだけでもよろしいです。

祝詞をあげ、お祓いをしてもらう場合

 前もって神社に電話で問い合わせるのもいいでしょう。神社によっては、祝詞やお祓いする場合の謝礼が設定されている神社も現在はあるようなので、確認しておくと安心です。
(案外こっちの方が気が楽かもしれませんね。)

もしくは、直接、社務所に申し込み祝詞の奏上やお祓いを依頼をしてもいいでしょう。「御玉串料」「御祈祷料」「御初穂料」と表書きした水引き(紅白ちょう結び)に、神社で決められている料金を入れた謝礼を用意しておきましょう。

※現在でも、「お志で結構ですよ」と言われる神社もある場合は、現在の金額的な相場は、3000円~5000円とされてます。

男の子の場合

 生後31、32日目がお参りの目安となっています。祝い着は、羽二重の紋付で、鷹や鶴などのおめでたい絵柄の「熨斗目模様」が一般的です。

女の子の場合

 32、33日目がお参りの目安となっています。将来、早く嫁ぐことを願って早めに参る風習がある地域もあるようです。ちりめんの花柄や友禅模様の祝い着が本格的なものが好ましいようです。
 寒い地域などは、真冬は積雪など気象的関係で、暖かくなる春を待ってお参りしたり、赤ちゃんの服装はベビードレスも一般化してきてます。

様々なお宮参りの風習

わざと赤ちゃんを泣かせる

 神様にしっかりと赤ちゃんの存在に気づいて、覚えて貰えるように、つねったりして赤ちゃんをわざと泣かせる風習。

額に「犬」と書く

 魔よけとして、赤ちゃんの額に「犬」という文字や「×」と書いて、男児は墨、l女児は紅で書く地域や男児は「大」、女児は「小」と書く地域もある風習。本来は「あやつこ」と呼ばれるもので、二つの線が斜めに交わる形状のことを指し、釜戸の墨や、鍋墨で「×」の印を額につけるものだったそうです。
 次第に「犬」や「大」の文字に変わり、また鍋墨では汚いので紅が用いられるようになりました。そもそも「大」や「小」の文字には特別な意味はないそうです。

 あやつこは異なった世界が交差することを示す印であり、それが転じて魔よけと見なされるようになったものと考えられます。

祝い着の紐にお守り袋を飾りつける

 祝い着の紐に金封や扇子やでんでん太鼓模った飾りものや、犬張り子などを結びつけて、赤ちゃんを抱っこした人の背中にたらしお参りする風習。

  • 扇子「末広」:扇子の形状が末広がりというところから、吉兆を暗示するおめでたいもの
  • 金封:お祝い事には、必ず必要とされるめでたいもの
  • でんでん太鼓:赤ちゃんをあやすための玩具
  • 犬張り子:江戸時代に作られた郷土玩具、犬は安産祈願の象徴であり、子供の健康を祈願するお守りとして用いられていた

お守りを入れる袋をさげ、神社で貰ったお守りをその中に入れて帰ってくる風習がある地域もあります。

扇子(末広)を奉納する

 お宮参り用の扇子「末広」に赤ちゃんの名と生まれた日を書いてのし袋に入れ、麻の緒も添えて、お参りの後で神社に奉納する風習

麻の緒
 麻の糸(細い丈夫な紐)のことで、麻の素材が丈夫なことから赤ちゃんの健やかな成長を祈ったり、細く白い麻の糸を白髪に見立て、赤ちゃんの長寿を祈ってつけられるのだそうです。

お祝い(プレゼント)を贈る場合

 基本的には、内輪のお祝いなので、出産のお祝いを贈っている場合は特にお祝いは必要ありません。 もし、お宮参りのお祝いの席に招待された場合は、現金は包まずお菓子やベビー服、玩具といったプレゼントを持参して行きましょう。熨斗紙は、紅白のちょう結びのものをつかい、表書きは、「祝御宮参」「御宮参り祝」「宮参り御祝」「御祝」等です。

お祝い(プレゼント)をいただいたら

 お宮参りの祝い膳がお返しとなりますが、当日、お赤飯、鰹節にお菓子を添えた内祝いを用意するところもあります。熨斗紙は、紅白のちょう結びのものをつかい、表書きは、「宮参り内祝」「内祝」等です。予算の目安は、2000円~3000円ぐらいになります。

※上記内容には地域差・個人差がありますので、あくまで一般的な内容としてご覧下さい。
お宮参りの次は、お食い初め・御百日祝いです。

スポンサードリンク

このページの先頭へ

inserted by FC2 system